皆さんこんにちは!ロマです!
こんにちは!ロマ子です!今日は何について勉強していくのかな?
今日は『少子高齢化社会における介護問題』についてです!
とても気になりますね!考えるいい機会ですね!
では皆さんで一緒に勉強しましょう!
少子高齢化が進む日本社会では、高齢者の増加に伴い、介護問題が顕著化しています。介護問題に直面するのは自分自身だけでなく、家族も含まれ、将来の備えを考えることは現代の日本で非常に重要です。この記事では、介護問題の背景にある少子高齢化の現状と、6つの具体的な介護問題、そして今からできる4つの備えについて詳細に解説します。
介護問題の背景
日本は世界の中でも突出した高齢化率を誇ります。総務省の統計によると、2022年には65歳以上の高齢者人口が3,627万人に達し、これは全人口の29.1%を占める割合です。この高齢者比率は、世界中の200の国や地域の中でも最も高い水準で、世界的にも「超高齢社会」として知られています。
少子化による労働人口の減少も問題の一端です。少子化とは、出生率が低下し、次世代を担う若年層の人口が減少する現象です。結果として、介護を必要とする高齢者が増え続ける一方で、介護を担う若い世代が不足しており、介護問題は急速に深刻化しています。
さらに、日本には「2025年問題」や「2040年問題」と呼ばれる将来の課題が存在します。2025年には、団塊の世代が75歳以上の高齢者となり、介護サービスや医療費への需要が急激に増加することが予想されています。また、2040年には団塊ジュニア世代が65歳を超え、高齢者が全人口の35%を占めることが見込まれています。このように、今後ますます介護問題は社会的な負担として浮き彫りになるでしょう。
6つの具体的な介護問題
1. 高齢者の一人暮らしの増加
近年、核家族化の進行により、高齢者の一人暮らしが増えています。2020年時点で、65歳以上の一人暮らしの男性は15.0%、女性は22.1%と、1980年と比較して大幅に増加しています。高齢者の一人暮らしには、孤独死や認知症の進行に気付かれないリスクが伴います。特に認知症の場合、周囲の人が気付かずに症状が進行し、行方不明になるケースや、火の不始末による火災、服薬管理の失敗、栄養状態の悪化などが引き起こされることがあります。
さらに、独居高齢者が増えることで、地域コミュニティや行政によるサポートの必要性も増加していますが、これを適切に提供できる体制が十分に整っていない地域も少なくありません。
2. 介護難民の増加
「介護難民」とは、要介護状態でありながら、家庭や施設で適切な介護を受けることができない高齢者を指します。介護難民の増加の要因としては、要介護認定者数の急増と、介護職員の不足が挙げられます。
2000年に約218万人だった要介護認定者数は、2022年には690万人を超え、約3.2倍に増加しています。一方、介護職員の確保は追いついておらず、厚生労働省の推計によれば、2023年度には約233万人の介護職員が必要とされていますが、実際には2019年の215万人からほとんど増えていません。
さらに、介護施設に空きがなく、入所できない高齢者が増加しているため、家族が在宅で介護を担う必要があります。これにより、介護を理由に仕事を辞めざるを得ない「介護離職」や、介護疲れによるストレスが増加し、介護者が心身ともに疲弊する問題も深刻化しています。
3. 老老介護・認認介護
「老老介護」は、65歳以上の高齢者が同じく高齢者を介護する状況を指し、特に夫婦間で見られることが多いです。加えて、「認認介護」とは、認知症の高齢者が認知症の家族を介護するケースを指します。老老介護や認認介護が増加する背景には、平均寿命の延長が関係しています。医療の進歩により、健康寿命よりも長い平均寿命を持つ高齢者が増え、その結果として高齢者同士で介護を行わなければならない状況が生まれています。
これらのケースでは、介護を担う側も自身の健康状態が悪化しているため、適切な介護を提供できないことが多く、双方にとって過度な負担となります。
4. 高齢者への虐待問題
介護の負担が増加するにつれ、高齢者に対する虐待が問題視されています。家庭内での虐待や、介護施設内での虐待は年々増加傾向にあります。特に施設内での虐待は、職員の過労やストレスが原因で発生することが多く、厚生労働省の調査によれば、2021年度には739件の虐待件数が報告されています。
虐待を防ぐためには、介護職員の労働環境の改善や、適切な教育、研修が必要ですが、現状では十分な対策が取られていないのが実情です。また、家族による虐待の場合、社会的孤立が背景にあることが多く、介護者に対する支援やサポート体制の充実も求められています。
5. 成年後見制度の不正利用
認知症や知的障害などで判断能力が低下した高齢者を守るための成年後見制度は、適切な財産管理や生活支援を行うために設けられています。しかし、近年、後見人による財産の不正利用や、判断能力の不十分な高齢者に対する不正行為が問題となっています。これにより、成年後見制度そのものへの信頼が揺らいでおり、監督強化や支援体制の見直しが急務となっています。
6. 介護費用の負担
介護には莫大な費用がかかります。公益財団法人生命保険文化センターによる調査によれば、介護費用の平均は一時的な費用が74万円、月額8万3,000円程度とされています。これらの費用は、要介護度が高くなったり、介護期間が長引いたりするほど増加します。特に、低所得世帯ではこの費用を捻出することが難しく、家族の経済的負担が大きな問題となっています。
今からできる4つの介護対策
1. 介護の相談先を事前に確認する
介護が必要になってから相談先を探すのは大変です。あらかじめ地域包括支援センターや福祉課など、相談できる場所を確認しておくことで、いざという時にスムーズに対応できます。また、介護保険制度についても事前に理解しておくことが重要です。
2. 家族と事前に話し合う
自分がどのような介護を望むか、延命治療に対する意向、経済的な問題などを家族と話し合っておくことが大切です。事前に話し合っておけば、いざ介護が必要になった時に家族も慌てずに対応でき、負担を減らすことができます。
3. 健康的な生活習慣を心がける
フレイルとは、加齢による身体的・精神的な機能の低下を指し、要介護状態に至る前段階の状態です。フレイルを予防することは、要介護状態を回避するために重要な取り組みとなります。フレイルの予防には、以下の3つの柱があります。
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栄養の管理
バランスの取れた食事を1日3食摂ることが基本です。特に高齢者はタンパク質やカルシウム、ビタミンDなどを意識的に摂取することが大切です。また、口腔ケアも重要で、噛む力や飲み込む力が弱くなると、食事量が減ってしまい、栄養が不十分になることがあります。定期的な歯科受診や自宅でのケアを心がけましょう。 -
身体活動の維持
適度な運動を継続することが、身体機能の低下を防ぐために効果的です。ウォーキングやストレッチなどの軽い運動を日常的に取り入れることで、筋力や柔軟性を保つことができます。特に、下肢の筋力を維持することが、転倒予防や自立した生活の維持に繋がります。厚生労働省も「今よりプラス10分の運動」を推奨しており、これを目安に日々の生活に取り入れると良いでしょう。 -
社会参加
外出や趣味、ボランティア活動など、他者と関わる機会を増やすこともフレイル予防には有効です。孤立しがちな高齢者が地域社会や家族との交流を持ち続けることで、認知機能の低下を防ぐだけでなく、精神的な健康も維持しやすくなります。定期的に趣味活動に参加したり、友人や家族とのコミュニケーションを大切にすることが、健康寿命の延伸に繋がります。
4. 介護費用に備える
介護費用は、要介護度や施設の種類、介護を行う場所によって異なります。公益財団法人生命保険文化センターの調査によると、介護に要する一時的な費用の平均は74万円、介護にかかる月額費用は平均して約8万3,000円とされています。しかし、これはあくまで平均であり、要介護度が高くなったり、介護期間が長くなると、さらに費用が増える可能性があります。
介護費用に備えるためには、以下のような方法があります。
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資産の見直し
まずは、現在の預貯金や不動産などの資産を見直し、それが将来的な介護費用にどの程度充てられるかを確認しましょう。特に長期にわたる介護が必要な場合、資産運用の見直しや、民間の介護保険への加入を検討することも一つの選択肢です。 -
介護保険制度の活用
日本の公的介護保険制度では、自己負担額が一部負担で済むため、事前に制度の内容を理解しておくことが大切です。介護保険を利用することで、施設介護や在宅介護の費用負担が軽減されますが、それでも自己負担が発生するため、事前に準備しておくことが求められます。 -
民間介護保険への加入
公的な介護保険だけでは不十分な場合、民間の介護保険に加入しておくことも考慮するべきです。介護が必要になった場合の保険金給付や、介護費用の一部をカバーする商品が多くあります。自身や家族の将来を見据え、適切な保険商品を選ぶことが重要です。
まとめ
少子高齢化社会における介護問題は、高齢者の増加に伴う要介護者の増加や、介護職員の不足、介護費用の負担など、複雑かつ多岐にわたる問題が絡み合っています。今後、日本ではさらに高齢化が進み、2025年や2040年には介護問題が一層深刻化すると予想されています。
そのため、早めに介護問題に対する備えを始めることが重要です。介護の相談先を確認したり、家族と事前に話し合うことで、いざという時に慌てずに対応できます。また、フレイル予防に努め、健康的な生活を送りながら、介護費用にも備えることで、自身や家族の将来の不安を軽減できるでしょう。
介護問題に向き合うためには、家族や地域社会と連携し、元気なうちにできる準備を整えておくことが、これからの高齢化社会で求められる重要な行動です。