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認知症の対応方法とは!?特徴と共に解説!

皆さんこんにちは!ロマです!

こんにちは!ロマ子です!今日は何について勉強していくのかな?

今日は『認知症の対応方法』についてです!

なるほど!それは重要ですね!対応方法を間違えると大変ですからね・・・。

では皆さんで一緒に勉強しましょう!

 

 

 

1. 認知症の対応の仕方

認知症の方々は常に不安を感じながら生活しています。そのため、日常生活で不安を減らす努力をすることで、多くの症状が改善することがあります。

 

介護を行う際には、日常のさりげないコミュニケーションに注意を払い、丁寧に接しましょう。食事や入浴など、何か新しいことを始める際には、わかりやすい言葉で説明し、忘れがちなことも考慮して繰り返し伝えることが大切です。

 

また、本人が自分で考えて発言したことは、間違っていたとしても否定せずに受け入れることが重要です。

 

「でも」「だけど」といった言葉の使用にも注意が必要です。失敗したり、できなかったりしたとしても、非難せず、自尊心を傷つけないような言葉遣いに気をつけましょう。

 

日々の言葉や行動は、その人が生きるための重要なサインです。それにどれだけ気付けるかが、尊厳を保つための鍵となります。

 

2. 対応の心得は3つの「ない」

認知症の方への対応で重要なのは、「驚かせない」「急がせない」「自尊心を傷つけない」という点です。認知症の方は判断力が低下し動作が遅れがちなため、「どうしてできないの?」「手伝ってあげる」といった相手の自尊心を傷つけかねない言葉は避けるべきです。認知症の方には自覚症状がないとされがちですが、実際には症状に最初に気づくのは本人自身のことが多いです。そのため、不安を感じている本人に対して、周囲は理解を示し支える対応が必要です。

 

3. 認知症対応の9原則

認知症の9つの主要な法則は以下の通りです。

・行動や体験自体を忘れる
・身近な人への認知症の症状はより強く現れる
・不利なことは認めない
・症状が現れる時と現れない時がある
・出来事によって生じた感情は残る
・一つのことに固執する
・反発や反抗が激しくなる
認知症の特徴への理解を深める
認知症でない人と比べて老化の速度が3倍速い

これらは、認知症の人の世界を壊さないようにするという介護の原則を示しています。これを理解することで、認知症の特性を把握し、介護に伴うストレスを軽減することができます。

 

以下で各法則について詳しく解説します。

 

① 記憶障害に関する法則

認知症の人は行動や体験を忘れがちです。

認知症の記憶障害と単なる物忘れの違いは、事象自体を覚えているかどうかにあります。

物忘れでは、体験したことは覚えているものの、細部が思い出せないことがあります。しかし、認知症の場合は、体験そのものが記憶から失われます。介護する際に重要なのは、失われた記憶は本人にとって事実ではないということを理解することです。

 

② 症状の出現強度に関する法則

 

認知症の症状は、介護者など身近な人に対して強く現れることがあります。訪問者や医師など、頻繁に会わない人や、介護をしていない家族には症状が軽く見えることがあります。

その理由は明らかではありませんが、信頼している身近な人に甘えているためと考えられています。

この特徴を理解しておかないと、介護者にとって大きなストレスとなり、認知症の進行について周囲との認識のギャップが生じる可能性があります。

 

③ 自己有利の法則


多くの認知症の人は、自分に不利なことを認めず、平気で嘘をついたり言い訳をします。

これは認知機能の低下により、他人の感情に共感できなかったり、嘘を嘘と認識せずについてしまったり、自分の能力の低下を防衛するためだと言われています。

このような行動にイライラすることは理解できますが、それを避け、対立せずに対応することが重要です。

 

④ まだら症状の法則


認知症の症状は不規則に現れることがあります。

この二面性は、介護者にとって混乱を招くことがあるため、注意が必要です。

認知症の人の言動を正常か否かで分類するのではなく、認知症の人として接することが大切です。この理解により、混乱なく介護が行えるようになります。

 

⑤ 感情残像の法則


認知症の人は出来事をすぐに忘れますが、その出来事が引き起こした感情は記憶がなくなっても残ります。

そのため、介護者が正しいことを伝えても、その内容を忘れてしまい、不快な感情だけが残ることがあります。

介護者がポジティブな印象を与えることで、介護がスムーズに行えます。

 

⑥ こだわりの法則


認知症の人が一つのことに固執すると、そのこだわりを手放すことが難しくなります。

そのこだわりを否定したり、捨てるように説得しても、固執が強まることがあります。

そのため、認知症の人のこだわりを認めつつ、それを和らげるか、注意を別のものに向けるなどの間接的な対応が必要です。

 

⑦ 作用・反作用の法則


認知症の人に対して強い対応をすると、強い反発が返ってくることがあります。

リハビリなど、相手のためと思って行ったことでも、苦痛を感じると反抗することがあります。強い反応が返ってくるときは、それが相手にとって辛いことであるという自覚が必要です。

認知症の人の状態は、介護者の状態と鏡のように反映されることを理解し、強すぎる対応を避けることが大切です。

 

認知症症状の理解可能性に関する法則

 

認知症の方の言動は、一見無秩序で理解しづらいものですが、混乱することもあります。

しかし、認知症の特性を理解すれば、その行動のほとんどは説明可能です。特に、その行動に至る理由や背景を把握することで、より深い理解が得られます。

このように認知症の方の行動を理解することができれば、彼らも穏やかな反応を示すことが多くなります。

 

⑨衰弱の進行に関する法則

 

認知症の方の老化速度は、そうでない方の3倍です。

認知症介護研究・研修東京センター」の研究によると、認知症の高齢者グループと正常な高齢者グループを追跡調査した結果、認知症グループの4年後の死亡率は83.2%で、正常グループの28.4%と比較して約3倍高いことが明らかになりました。

介護の初期には元気な方もいらっしゃいますが、永遠に同じ状態が続くわけではありません。

 

4. 認知症症状の事例と対応マニュアル

認知症の家族を介護する際、認知症の特徴を理解し、適切に対応して心身の負担を軽減したいと考える方は多いでしょう。

認知症の主な症状には、記憶障害、見当識障害、判断力の低下があり、これらが理解しがたい行動を引き起こすことがあります。

以下に、具体的な例とその対応策を紹介します。

 

①同じ話や行動の繰り返し

【原因と対応策】

同じ会話の繰り返しは、本人が会話を忘れているためです。指摘せず、相槌を打つなど丁寧な対応が望ましいです。

独り言が増えることもあります。独り言に対して怒ると状況が悪化する可能性があるため、無理に話しかけず優しく見守ることが重要です。

多動は、自己防衛のための行動です。なぜ動くのかを聞き、本人の気持ちを理解しましょう。

【NGな対応例】

・同じ話を繰り返さないよう怒る

・本人の発言や行動を否定する

・独り言をうるさいと怒る

・繰り返す行動を細かく指摘する

・動き回るからと家に閉じ込める

 

②外出を嫌がる/外出時のトラブル

【原因と対応策】

抑うつや意欲の低下により外出を嫌がることがあります。活動量が減ると症状が悪化するため、話しかけたり家事を手伝わせたりすることが効果的です。

外出先での不安や焦り、身体的な問題も外出を嫌がる原因になり得ます。

【NGな対応例】

・トラブルを心配して外出を制限する

・トラブル時に責める

 

③徘徊

【原因と対応策】

徘徊は目的を持って行動していることが多いです。本人の話に合わせ、「お茶を飲んでから」と提案するなどの対応が良いでしょう。

【NGな対応例】

・本人の話を否定する

・外出しようとするのを無理やり止める

徘徊は認知症の周辺症状の一つで、専門医がその理由や対策を紹介しています。

 

④物盗られ妄想・被害妄想

【原因と対応策】

記憶障害により、大切なものの置き場所を忘れることがあります。

物盗られ妄想は、家族に頼りたいが頼りたくないという矛盾した気持ちが現れることがあります。「一緒に探しましょう」と共感する言葉を選び、落ち着かせることが大切です。

【NGな対応例】

・否定したり責め立てる

・叱るまたは無視する

被害妄想は、介護する人にとって対応に悩む症状です。このページでは、その原因や接し方のポイントを解説しています。

 

⑤食事をしたことを忘れる

【原因と対応策】

記憶力の低下により、食事をしたことを忘れることは一般的です。また、満腹中枢の障害で「お腹がいっぱい」という感覚が得られないこともあります。

食べたいという気持ちが収まらない場合は、食事の量を減らし、何回かに分けて食べるのも一つの方法です。

さらに、「現在15時です。お昼には12時にカレーを食べましたね。とても美味しかったですよ」と時計を見せながら具体的に伝えると良いでしょう。

【NGな対応例】

・「さっき食べたばかりですよ」と否定する

・食べたいだけ食べさせる

 

⑥季節や気温に合わせた服装ができない

【原因と対応策】

体温調整機能の低下や、時間や場所の認識ができない見当識障害、判断力の低下などにより、夏に冬服を着たり、冬に夏服を着たりすることがあります。

対応としては、否定せず、無理に着替えさせず、「もう一枚着てみませんか」と自然に季節に合った服を選べるように促すことが重要です。

家の中にカレンダーや季節の装飾を置くことで、季節感を持たせるのも効果的です。

【NGな対応例】

・「その服は違いますよ」と否定する

・無理に着替えさせる

 

⑦家族や友人が誰かわからない

【原因と対応策】

記憶障害が進行すると、家族や知人であっても誰かわからなくなることがあります。自分の年齢もわからなくなることもあります。

周囲は本人の状況に合わせて対応し、パニックにならないようにしましょう。

【NGな対応例】

・「それは間違いです」と訂正する

・わからないことを笑う

 

⑧家にいるのに「家に帰りたい」と言う

【原因と対応策】

認知症が進行すると、自宅にいながら「家に帰りたい」と言うことがあります。

記憶障害や見当識障害により、現在地がわからなくなることがあります。また、環境の変化により「帰宅願望」が強まることもあります。

外出してしまった場合の対策として、徘徊予防センサーの使用、服や持ち物に名前を記入する、近隣住民との協力を得るなどが有効です。

【NGな対応例】

・本人が帰りたいと言ったのを強く否定する

 

⑨夜に眠れない

【原因と対応策】

認知症による睡眠障害は珍しくなく、夜間に眠れずに外出しようとすることがあります。

原因を考え、眠りやすい環境や生活習慣を整えることが大切です。

日中の活動量の低下や見当識障害による時間感覚の喪失が原因であることが多いです。

日中は散歩や会話などで活動的に過ごし、生活リズムを整えることが推奨されます。

必要であれば、薬を使用することも検討しましょう。

【NGな対応例】

・怒る

・無理に寝かせる

 

⑩幻覚・幻視・幻聴

【原因と対応策】

幻覚・幻視・幻聴は、レビー小体型認知症の特徴的な症状です。

認知機能の波があり、特に幻覚やせん妄の症状が強く出ることがあります。

突然の症状に戸惑うかもしれませんが、話を聞き、共感し、安心させることが重要です。

暗い場所では症状が起きやすいため、部屋を明るく保つことが効果的です。

幻視の場合、人が近づいたり触れたりすると症状が消えることがあるので、覚えておくと良いでしょう。

【NGな対応例】
・「誰もいませんよ」と否定する

 

⑪転倒や歩行の不安定さ

【原因と対策】

レビー小体型認知症の場合、パーキンソン病に似た症状が現れることがあり、つまずきや転倒が原因で怪我をし、寝たきりになるリスクがあります。

介護保険制度を利用して、自宅をバリアフリー化し、スロープや手すりを設置することが推奨されます。

【避けるべき対応】

・外出の機会を「危ないから」と減らすこと。

 

⑫興奮・イライラ・暴言・暴力

【原因と対策】

認知症では、脳機能の低下によりコミュニケーションが困難になり、自制心が失われて怒りっぽくなることがあります。

不安感からくるもどかしさが、暴言や暴力といった行動に繋がることがあります。

怒りの理由が分からなくても、本人には理由があります。距離を置いて落ち着かせ、静まった後に原因を聞き、解決を図りましょう。

【避けるべき対応】

・口論をする、力ずくで抑えつける、大声で叱ること。

 

⑬こだわりが強い

【原因と対策】

認知症の方はしばしば、「こうしなければならない」という強いこだわりを持つことがあります。

ストレスが原因の一つとされています。

要因を排除したり、第三者を介入させたり、関心を他に向けるなどの対策を試みることが有効です。

こだわりを否定すると、反発や他の症状の悪化を招くことがあるため、相手に合わせた対応を心がけましょう。

【避けるべき対応】

・こだわりを否定し、手放すよう説得すること。

 

⑭介護を拒否する

【原因と対策】

介護拒否は、不安が原因で起こることが多いです。本人が安心できるよう工夫することで、症状は多くの場合改善します。

介助時は、「何をなぜ行うか」を明確に説明し、本人の納得を得ることが重要です。

食事を嫌がる場合は、以前使っていた食器や箸を使うことで安心することがあります。環境の変化に敏感なので注意が必要です。

【避けるべき対応】

・介護される側の気持ちを無視し、介護者の理屈で介護を押し付けること。

 

⑮お風呂に入らない

【原因と対策】

認知症による記憶障害で、お風呂に入ったかどうかが分からなくなることがあります。

思考力や判断力の低下で、自身の汚れを客観的に理解できず、お風呂を拒否するようになります。

お風呂に入ることを強調せず、他の理由をつけて浴室まで誘導し、「お湯を入れたのでどうですか」と誘うことが効果的です。

【避けるべき対応】

・気分を害するような誘い方をする、無理やり服を脱がせる、お風呂に入らせること。

 

⑯トイレに失敗する

【原因と対策】

認知症では、尿意や便意を感じにくくなり、伝えることも困難になります。

頻繁にトイレに誘うと、本人は不快に感じ、トイレを拒否するようになります。

トイレのタイミングを記録し、予兆を見計らって誘うことで改善されることが期待できます。

 

【避けるべき対応】

・トイレに失敗したことを叱る、介護者の都合でトイレに誘うこと。

 

⑰不潔な行為

【原因と対応策】

認知症が進行すると、においを感じにくくなることがあります。便漏れがあっても気づかないことが多く、おむつの中で便を触る行為をします。

おむつが不快で、自分で処理しようとすることもあります。手に便が付いてしまい、どう対処していいかわからなくなり、おむつを破ってしまうことがあります。

失禁に対する恥ずかしさから、家族に隠して自分で処理しようとすることもあります。

弄便は悪意がないため、責めると状況が悪化します。「気づかなくてごめんなさい」「すぐにきれいにしましょう」と優しく声をかけましょう。

おむつ交換を増やすなど、トイレ習慣の見直しが効果的です。

【NGな対応例】

・「汚いでしょ」「なんで触るの」と否定的な言葉を使うこと

・大声で怒鳴ったり、感情的に叱ること

・弄便を防ぐために身体拘束をすること

・手が汚れているからと無理やりお風呂場へ連れて行き、洗い流すこと

・手についた便をそのままにすること

 

⑱夜になると騒ぐ

【原因と対応策】

認知症により、不安から夜眠れなくなり、昼夜逆転の不眠になることがあります。不安を取り除き、規則正しい生活を促すことで改善が期待できます。

日中は日の光が入る明るい部屋で過ごし、散歩やデイサービスを利用しましょう。

夜ぐっすり眠れるように、昼間は身体を動かし、寝室を落ち着いた雰囲気にすることが効果的です。

【NGな対応例】

・夜眠らないことを叱ること

・昼間に好きなだけ眠らせること

 

⑲訪問販売で大量購入

【原因と対応策】

認知症で判断力が低下すると、訪問販売で悪質商法に騙されることがあります。

相手の言うことを判断できず、契約してしまうことがあります。お金の管理ができない場合は注意が必要です。

孤独を感じる高齢者は特に騙されやすいです。家族がお金の管理をする、成年後見制度を利用することが有効です。

【NGな対応例】

・騙されたことを責めること

・本人の意思を無視してお金を使えないようにすること

 

⑳火の始末を忘れる

【原因と対応策】

認知症では、コンロの火をつけたまま忘れてしまい、火事になることがあります。

本人は火をつけたことや料理をしようとしたことを忘れてしまいます。事前の対策が重要です。

火災警報器の設置や、自動消火機能のあるコンロ、IH式の使用が安全です。

【NGな対応例】

・料理を禁止すること

・怒ること

 

㉑何をする時間かわからない

【原因と対応策】

時計を見ても、何の時間かわからないことがあります。

「12時だからお昼」ということがわからないので、「お昼の時間ですよ」と声をかけましょう。日々のコミュニケーションで、何をする時間かを伝える工夫が必要です。

【NGな対応例】

・イライラして怒ること

・わからないことを馬鹿にすること

本人は周囲の人が誰かわからなくなり、不安を感じます。一人にせず、付き添いながら様子を見ることが大切です。屋内にいる場合、外に出たがることもあります。その場合は散歩に出かけることで落ち着くことがあります。

 

5. 家族介護者のたどる4つの心理的ステップ

家族が認知症の介護に関わる際、未来の不確実性はしばしば大きな心配事となります。愛する家族が認知症に罹患し、ケアが必要になったとき、家族は「介護者」としてさまざまな感情と向き合います。

認知症の診断を受けてから、家族がさまざまな心理的過程を経て、最終的に認知症を受け入れ、平穏を取り戻すまでの過程を整理します。

認知症の介護を担う家族は、4つの心理的段階を経験するとされています。

認知症の診断を受けてから、家族が認知症を受け入れるまでの4つの段階があります。これを理解することで、見通しの立たない不安から解放され、冷静に状況を判断できるようになります。

以下に、その4つの段階を説明します。

 

ステップ1「戸惑い・否定」

これまでできていたことができなくなったり、突然行動がおかしくなったりするなど、認知症による変化に介護者は戸惑います。

「まさか認知症ではないだろう」という否定の気持ちが強く、周囲に相談することが難しい時期です。

 

ステップ2「混乱・怒り・拒絶」

認知症を患った本人の現状を否定しても、症状が改善されるわけではないと介護者は理解します。しかし、どのように対処すれば良いのか分からず、多くの場合手探り状態です。

「混乱」し、どのように対応すれば良いか分からない状態で、話が通じない、現状が改善しないという状況に「怒り」を感じ始めます。上手く対応できないことや、思い通りに進まない状況に疲れ果て、介護を「拒絶」するようになります。

この段階が長く続くほど、認知症の症状は悪化し、負のスパイラルに陥ります。

 

ステップ3「割り切り、諦め」

ステップ2を経験すると、本人の症状や行動を認知症のためと「割り切り」、思い通りにコミュニケーションを取ることを「諦め」ます。

 

ステップ4「受容」

認知症の本人の状況を全て受け入れ、「人間的・人格的理解」を得るステップ4は、悟りの境地とも言えます。

認知症の介護を行う上で、これら4つの心理的ステップを知ることは、自分が置かれている状況を冷静に把握するのに役立ちます。

 

ステップ1、2からステップ3へと移行する期間を短縮することは、介護者自身の保護にも繋がります。

 

6. 認知症介護者の負担を軽減する方法

①単独で問題を抱え込まず、周囲に支援を求める

認知症のケアは簡単ではなく、介護者が全てを一人で処理しようとすると、疲れ果てる可能性があります。家族や親戚とのコミュニケーションはもちろんのこと、医師や看護師、ケアマネージャー、地域の相談機関などの専門家からのアドバイスを求めることが重要です。

 

介護保険サービスの利用を検討する

介護者は自分の日常生活を犠牲にしないようにする必要があります。一人で全てを抱え込むと、共倒れになるリスクがあります。公的なものから民間に至るまで、様々な介護保険サービスが提供されています。これらを適切に利用することで、家族の負担を減らすことが可能です。

 

③否定せず、行動の背景を理解する

認知症の人が示す行動や言葉は、一見理解しづらいことがありますが、それにはその人なりの背景や理由があります。直接否定するのではなく、その背景や動機を理解しようとする余裕を持つことが大切です。行動や言葉の背後にある意味を理解することで、適切な対応方法が見えてくるでしょう。

 

④他人と比較しない

認知症の進行は個人差があり、症状がゆっくり進む人もいれば、急速に進行する人もいます。他人との比較は、本人や家族に余計な心理的負担を与えることがあるため、避けた方が良いでしょう。

 

7. まとめ

認知症の介護には、症状の理解と患者さんへの適切な対応が求められます。しかし、介護者が過度のストレスを抱えてしまうと、支援を続けることが困難になります。

介護の負担が大きくなったと感じたら、介護疲れやうつに陥る前に、第三者に相談することが重要です。かかりつけの医師や専門医、地域包括支援センターなどの公的機関の利用が解決策の一つです。

最近では、介護者が一時的に休息を取る「レスパイトケア」が推奨されており、介護保険を利用したサービスも提供されています。

介護は長期にわたるものです。自分を追い込みすぎず、一人で全てを抱え込まないようにすることが、介護者の心身の健康を守り、介護を継続するためには不可欠です。

 

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