皆さんこんにちは!ロマです!
こんにちは!ロマ子です!今日は何について勉強していくのかな?
今日は『褥瘡』についてです!
とても気になりますね!考えるいい機会ですね!
では皆さんで一緒に勉強しましょう!
1.はじめに
介護施設では、高齢者や身体の不自由な方々が日常的にケアを受けています。これらの方々は、長時間同じ姿勢でいることが多く、その結果として褥瘡(じょくそう)が発生するリスクが高くなります。褥瘡は、圧力や摩擦、湿気などによって皮膚や組織が損傷を受けることによって生じます。適切な予防と対応策を講じることで、褥瘡の発生を防ぎ、患者の生活の質を向上させることができます。本ブログでは、褥瘡の解説から原因、対応策、使用する薬品、介護施設での対応の課題と改善策について詳しく解説します。
2.褥瘡とは
褥瘡(じょくそう)とは、一般的に「床ずれ」とも呼ばれる皮膚および皮下組織の損傷を指します。主に骨の突出部分に圧力がかかり続けることによって発生しやすく、特に高齢者や長期間ベッドで過ごす患者に多く見られます。褥瘡は、皮膚が赤くなり、痛みを伴う軽度の状態から、深い潰瘍に発展し、感染症のリスクを伴う重度の状態まで様々です。
3.褥瘡の原因
褥瘡の主な原因は以下の通りです:
①圧力
長時間同じ姿勢でいることによって皮膚と骨の間に圧力がかかり、血流が妨げられることで組織が損傷します。特に骨の突出した部位(例:かかと、尾骨、肘、肩甲骨など)は褥瘡が発生しやすい場所です。
②摩擦
体を動かす際に皮膚がシーツや衣類にこすれることで摩擦が生じ、皮膚が損傷します。特に移動や体位変換の際に適切な介助が行われないと、摩擦による損傷が発生しやすくなります。
③湿気
尿や汗、湿布などによって皮膚が湿った状態が続くと、皮膚のバリア機能が低下し、褥瘡のリスクが高まります。特に失禁のある患者では、この湿気が大きな問題となります。
④栄養不足
適切な栄養摂取が行われないと、皮膚や組織の修復が遅れ、褥瘡のリスクが増加します。特にタンパク質、ビタミン、ミネラルが不足すると、皮膚の健康が損なわれます。
4.褥瘡のステージ分類
褥瘡は、その重症度に応じて以下のようにステージ(段階)に分類されます:
- ステージ1:皮膚が赤くなり、触れると硬く、痛みを感じることがあります。皮膚の損傷はまだ表面的です。
- ステージ2:皮膚の表面が損傷し、浅い潰瘍や水疱が見られます。皮膚の損傷が深くなり始めています。
- ステージ3:皮膚の損傷が真皮を超えて、皮下組織に達します。深い潰瘍が形成され、脂肪組織が見えることがあります。
- ステージ4:褥瘡がさらに深く進行し、筋肉や骨が露出することがあります。感染症のリスクが非常に高く、治療が難しい状態です。
5.褥瘡の予防策
褥瘡を予防するためには、以下のような対策を講じることが重要です:
①体位変換
患者の体位を定期的に変えることで、同じ部位に圧力がかかり続けるのを防ぎます。一般的には2時間ごとに体位を変えることが推奨されています。
②専用のマットレスやクッションの使用
圧力を分散させるための専用マットレスやクッションを使用することで、褥瘡のリスクを減らすことができます。エアマットレスやゲルクッションなどが効果的です。
③皮膚の清潔と保湿
皮膚を清潔に保ち、適切な保湿を行うことで、皮膚のバリア機能を維持します。尿や汗による湿気を防ぐために、吸水性の高いパッドやオムツを使用し、頻繁に交換することも重要です。
④栄養管理
適切な栄養摂取を確保することで、皮膚や組織の健康を維持します。特にタンパク質、ビタミンA、C、亜鉛などが豊富な食事が推奨されます。
⑤適切な体位
患者の体位を調整し、圧力のかかりやすい部位を保護します。例えば、側臥位を取る際には、骨の突出部分をクッションで支えることで、圧力を分散させます。
6.ステージごとの褥瘡の対応策
褥瘡が発生した場合、早期の対応が重要です。以下のような対応策があります:
ステージ1および2の褥瘡
- 圧力の軽減:体位を頻繁に変えることで、圧力を軽減します。
- 皮膚の保護:バリアクリームや保護パッドを使用して、皮膚の保護を行います。
- 適切なドレッシング:湿潤環境を維持するためのドレッシング(例:ハイドロコロイドドレッシング)を使用します。
ステージ3および4の褥瘡
- 外科的デブリードマン:壊死組織を取り除くために外科的処置が必要な場合があります。
- 適切なドレッシング:深い潰瘍には、適切なドレッシング(例:アルギネートドレッシング、フォームドレッシング)を使用して、感染を防ぎ、治癒を促進します。
- 抗生物質の使用:感染が疑われる場合には、抗生物質を使用します。
7.使用する薬品
褥瘡の治療には、以下のような薬品が使用されます:
- バリアクリーム:皮膚を保護し、湿気から守るために使用されます。
- 抗菌クリーム:感染予防のために使用されます。例:シルバサルファジアジン。
- 抗生物質:感染症が発生した場合に使用されます。局所抗生物質と経口抗生物質があります。
- ドレッシング材:傷口を保護し、湿潤環境を維持するために使用されます。ハイドロコロイド、アルギネート、フォームなどがあります。
8.介護施設での対応の課題
介護施設における褥瘡の予防と対応には、いくつかの課題があります:
【課題】
①人手不足
介護施設では、スタッフの数が限られているため、定期的な体位変換や皮膚のケアが十分に行えない場合があります。
②スタッフの教育不足
褥瘡の予防と対応に関する知識が不足しているスタッフが多いことが問題です。適切なケア方法を知らないと、褥瘡のリスクが増加します。
③物資の不足
専用のマットレスやドレッシング材などの物資が不足している場合、適切なケアが困難になります。
【改善策】
介護施設における褥瘡対策を改善するためには、以下のような取り組みが必要です:
①スタッフの増員と教育
スタッフの数を増やし、褥瘡予防と対応に関する教育を徹底することで、適切なケアを提供できるようにします。定期的な研修や勉強会を開催し、最新の知識を共有することが重要です。
②資源の確保
専用のマットレスやドレッシング材など、褥瘡予防と治療に必要な物資を十分に確保することが求められます。予算の確保や資材の適切な管理を行い、必要な物品を常に利用できる状態にします。
③チームアプローチの導入
看護師、介護職、栄養士、理学療法士など、異なる専門職が連携して褥瘡対策を行うことが重要です。定期的なカンファレンスを開催し、患者の状況を共有し、最適なケアプランを策定します。
④テクノロジーの活用
最新のテクノロジーを活用することで、褥瘡のリスク評価やケアの効率化を図ります。例えば、圧力分散マットレスや褥瘡リスク評価ツールの導入が効果的です。
9.まとめ
介護施設における褥瘡の予防と対応は、高齢者や身体の不自由な方々の生活の質を向上させるために非常に重要です。適切なケアと予防策を講じることで、褥瘡のリスクを最小限に抑え、患者の健康を維持することができます。本ブログで紹介した予防策、対応策、使用する薬品、介護施設での課題と改善策を参考に、より良いケアを提供できるよう努めましょう。