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特養相談員が考える苦情処理について!ポイントで解説!

皆様こんにちは!今日もいそいそと働いております!

こんにちは!今日は何について勉強していくのかな?

今日は『特養における苦情(クレーム)対応』についてです!

なるほど!確かに今はサービスを選べる時代ですから、対応方法は非常に重要ですね!

いろんな大切なことがあるとは思いますが、自分なりに大事だと思うことを話していきたいと思います!

じゃあ勉強して行こう!

 

 

 

1.はじめに

 

 

《普通》であること

 

が大切であることを強調したいと思います。

普通であること?

普通でよければ、結構普通だと思うけどな笑

普通ってなんだろう?

勉強してみましょう!

 

☆一般的な傾向として…

専門家はその有する専門性を極々当たり前のように普通の人にも求める傾向があります。

しかしながら、その洗面性については一般的には理解が難しいものです。

にもかかわらず、専門家は一般的には理解されないことを理解することを怠る傾向にあります。つまり、

「専門家の常識は普通の人には通用しない」

ということです!

 

☆介護職に当てはめると…

私たちは《施設介護のプロであり専門家である》

入居者王予備ご家族は《ごく一般的な知識を有する普通の人》

つまり、施設の常識は入所者及び家族には通用しない事が多いと認識しなければなりません…

 

2.施設の常識≠普通の人の考え方

この考え方、ギャップが時に苦情が生じます。どのように生じるかというと…

◎施設じゃこんなことできるわけない(施設職員の思い)

   ≠      ◎介護のプロだしこれくらいできるでしょ(ご家族の思い)

 

◎人が足りないんだから、目が行き届かないし、全部を見切ることは出来ない。

           ≠      ◎介護のプロである施設に預けていれば事故も起きないし安全で安心。

 

では、このギャップ、一体何が問題なのでしょうか??

実はこれはどうしようもないことで、どちらも悪いわけではありません。

“お互いにお互いの抱いている常識を主張している“だけです。しかしながら、私たちは入居者・ご家族に歩み寄らなければなりません。なぜなら…私たちは『介護サービス』を提供する『サービス業』です。

サービスを提供する側がサービスを受ける側に対して配慮を行うのは普通に考えれば当たり前のことです。

 

私たちはサービス事業者の責務として、相手が普通の人であることを認識して、普通の感覚を持って相談・要望・苦情等に対応しなければなりません。だからと言って介護の専門家としての立場を捨て去る必要はありません。当然のことながら施設サービスの限界もあるわけです。普通の感覚を持ち、相手の正当性も加味しながら介護の専門家としての知識を活用して相手に説明し納得させるように努めることが重要なのです。

 

では、もう一歩踏み込みましょう!

施設と一般の常識のギャップには埋められないギャップと埋められるギャップがあります。

埋められないギャップとは

前述の通り施設の性格上どうにもならないギャップです。

埋められるギャップとは

施設スタッフ個々の考え方で解消できるギャップです。

ここで具体的な例に行く前に、何が原因でギャップが生じるかというと…

介護施設の異常性を理解できない施設職員の感覚麻痺によって絵引き起こされます。

 

3.介護職員の異常性と施設職員の感覚麻痺

《具体例↓↓↓》

⚪︎食事30分以上前に食事席に座らされ、エプロンもつけられている。これから食事までは何もせず待っているだけ。施設職員はというと、早々と一通り準備を終えて食事が来るのを余裕を持ってただ待っている。

→自分に置き換えると、食事の30分前に席についてますか?ということになる。

 

⚪︎入浴前、浴室の脱衣所でまだ何人も前に並んでいるのに裸にされて、かなりの時間待たされる。

→そんなこと未だかつて体験したことありますか?

 

⚪︎トイレや居室にノックもせずに入る。

→自分の部屋にいきなり誰か入ってきたら驚き、トイレに至ってはもう訳わかりません。

 

⚪︎排便があり、ご入居者よりオムツ交換をして欲しい要望があるが、施設職員は今はオムツ交換の時間ではないと拒止する。

→自分でオムツの中に排泄してみて体験してみましょう。5分も耐えられません。

 

⚪︎オムツ交換の時にカーテンや居室の扉を閉めない。

→外出時、トイレに行った時扉を開けて排泄できますか?

 

⚪︎クリスマス会で、意思疎通の有無関係なしに全員サンタ帽子を被せる。その上“可愛い“と感想を漏らす。

→もしかしたらすごく嫌がっている人がいるかもしれません。被せるなということではありません。ただ、嫌がっている人がいるのかもしれないと考えてみましょう。

 

このように、普通に考えたらちょっとおかしなことをしているのは理解できると思います。感覚マヒにならないように、おかしな事であることを理解してください。そうすれば無駄な苦情が減っていくと思います。

 

4.苦情処理

4-① 相談窓口として

まず初めに認識してほしいことは、スタッフ一人一人が施設の代表であり、相談窓口であることです。

苦情・相談の窓口は生活相談員であったり施設長であったりしますが、そのような施設の職域設定は相手にとっては時に全く関係ありません。

あなたは、相手が相談したい時、要望を訴えたい時にたまたまそこに居合わせただけかもしれません。しかしながら、相手にとってあなたは施設を代表して相談する1人です。したがって、どのような状況で苦情・相談があったとしても誠意を持って対応してください。相手にとって1番不愉快なのは『私わかりません。』です。

 

当然わからないこともあるでしょう。あるいは答えにくいこともあるかもしれません。しかしながら相手は意を決して相談しているかもしれません。そこで大して聴きもしないで『わかりません』とバッサリやられたら不愉快極まりありません。ですので、どのような案件であっても適切に相手の話を聞いて相手の訴えている内容を吟味して、対応できない場合には自分では対応しかねることを相手に伝えた上で速やかに上司や該当職員へつないでください。

 

4-② 苦情受付

相談内容が明らかに苦情(クレーム)であった場合に窓口担当としてまずやらなければならないことは…

謝罪です。

「ただ単純にとにかく謝る」「とりあえず謝っておけばいい」ということではありません。

例えば、自分で電化製品を壊して修理受付センターに電話すると、故障の内容や経緯を聞く前に必ず1番最初にこう言いいます。

『ご不便をおかけ致しまして大変申し訳ございません。』

なぜこのようなことをいうのでしょうか?故障の原因がメーカーにあるのか消費者にあるのかまだ確定していない段階でなぜ謝罪をするのでしょうか?これには立派な理由が存在しています。それは、責任の所在は別として、“自分たちの製品が原因で消費者が困っている状況“に対して謝罪しているのです。

これを私たちし当てはめると、相談の内容が施設側に非が有るかどうかは別として、“施設の中の出来事で相手に不愉快に感じさせてしまっている状況“に対して謝罪するのです。ですので、謝罪するといかにも施設側に非があるように感じられますが、この段階では施設側の非を認めているわけではないので堂々と謝罪しましょう。

 

4-③ 苦情・相談内容把握

【内容把握のポイント】

・受容する姿勢(否定しない)で臨む

・言葉で表出している以外の本音を探る

また、会話する中で重要なこととして、

・ありのままの事実を相手に伝える

・どう伝えたかではなく、どう伝わったか

 

4-④ 苦情解決

みなさんが受けた苦情・相談を、自分たちの判断で解決できる場合にはあもちろんその場で処理して構いません。当然のことながら、その後上司・該当職員への報告は必須です。解決困難な場合には上司等に相談し、その上司が解決できなければまたその上司と上がっていきます。

ここで大切なのはその《スピード》と《正確性》です。

※時間が経てば経つほど苦情は発展するものだと考えてください。

 

4-⑤ 苦情処理問題

苦情処理問題①】

休日のドライブ中、Sさんは娘(当時4歳)と昼食場所を探していました。大手牛丼チェーン店ののぼりにクレヨンしんちゃんの絵を発見、お子様セットのおもちゃにクレヨンしんちゃんのおもちゃがもらえると判断し、入店。お子様セットを注文し、でてきたおもちゃが…

ケロロ軍曹でした。

アルバイトらしき店員に尋ねると、昨日で在庫が切れてしまったとの事。のぼりや、テーブルに貼ってあるキャンペーン広告記載の期限内であり、在庫終了次第キャンペーン終了の注釈もないため、店員に対して問題提起を行うと、舌打ちして無言で立ち去ってしまった。対応がおかしいと思ったSさんは店員を呼び止めると、雰囲気を察知した社員らしき店員が走って謝罪に来ました。

《ここでquestion1》

 店員が謝罪に来たあと、納得し食事を開始しました。その後店側からの苦情処理として示された行動はなんでしょうか?

 

食事代全額無料

 

会計をしようとレジに行くと今回料金は結構ですとの事でした。謝罪とともに食事代を無料にすることでこれ以上苦情を拡大させないための一般的な苦情処理方法の一つです。お金はいらないよ、と言われると大体納得してしまうもので・・・

 

苦情処理問題②】

Sさんは会社の同僚IさんとUさんと回転寿司チェーン店“H”で食事をしていました。3人共あぶりえんがわにぎりを注文し、回って手に取ったところ、3個のうち1個のえんがわはやたら大きくて、残りの2個のえんがわはその半分しかありませんでした。そこでWさんは、アルバイトらしき店員に、この3個は同じ物か質問をしてみました。

《ここでquestion2》

 その店員は席を離れ、しばらくして店長から苦情処理の行動が示されました。どんな内容でしょうか?

 

3個ともとても大きいえんがわと交換

 

この時大きさにばらつきがあることに対する説明はありませんでした。質問に対する回答がなかったことに加えて、3個だけ異常に大きく、今後の継続性がない処理方法のためあまり良い苦情処理方法とは言えない。

 

苦情処理問題③】

Sさんは背脂こってりで有名なラーメン店でラーメン並を注文し、8割程食べたところで、大量の背脂の下から…小さな虫が出てきました。

《ここでquestion3》

すぐにアルバイトらしき店員に事実を伝えたところ、そこで店舗から示された苦情処理の行動とはどんな内容でしょうか?

 

新しいラーメン並(チャーシュー麺にバージョンアップ)と交換。

 

交換は当然ですが、謝意を込めてチャーシュー麺にするという優良な苦情処理方法。しかも、その場で厨房の従業員全てを集めてラーメンを作る工程を観察し、原因分析・再発防止策を立てていて、見ている側としては「素敵だなー、また来よう」という気になりました。

 

苦情処理問題⑤】

Sさんは大手ハンバーガーチェーン店で期間限定の『かるびバーガーセット』を2個ドライブスルーで購入し自宅で開けてみました。1個はビーフパティの3/4程カルビがのっていたが、1個はビーフパティの1/4程しかカルビがのっていなかった。違和感を感じたWさんは写真をとり、お客様センターにメールで問い合わせをしました。メール送信から5分程度で購入店舗の店長から電話がありました。店舗で正しいカルビの量でかるびバーガーを作り持参するので、現物と量を確認したいとのことでした。

《ここでquestion5》

その後10分程度で正しい量のかるびバーガーを持参し自宅に来てくれました。そこで店員から示された苦情処理の行動とはどんな内容でしょうか?

 

持参したかるびバーガーを無償提供+セットの無料クーポン券の提供。

 

かるびバーガーについては交換もせずに無償提供をしたことに加えて、次回も来てもらえるように付加価値をつけて苦情処理を行うという満点に近い苦情処理方法。

 

 

飲食店では苦情処理の意識が高く迅速➬消費者意識の高まり、インターネット・ソーシャルメディアの普及で言われたら負けです。

では介護施設は??➬家族も高齢者が多く、預かってもらっている意識もまだ高い。

でも、施設だって言われたら負けです。だってサービス業ですし、言われない事業所、言われない人もいるわけですから。これからの時代は、一般サービス業と同程度の意識でなければならないと思います。

 

○サービス業としての意識改革

飲食店でのサービスは・・・

 客:○食べる ×食べさせてもらっている

 店:○食べてもらっている ×食べさせてあげる

 

〇私達介護施設は・・・

ご利用者にお世話をさせてもらっているのであって、決してお世話をしているわけではない!苦情処理に大切なのは平素からの相手との関係性です。しかしながら、関係性を構築するのは忙しい日々の業務ではなかなか困難です。実は苦情処理には1つ大きなメリットがあります。苦情・相談一つ一つを丁寧に解決していくことで相手の信頼を勝ち取ることが出来ます。ですから、臆せず苦情・相談に取り組んでいきましょう。そして最後に一番大切なことは・・・

 

 “普通であること” です。

 

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