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ボディメカニクスとは?移乗介助のポイントについて解説!

皆さんこんにちは!ロマです!

こんにちは!ロマ子です!今日は何について勉強していくのかな?

今日は『ボディメカニクスを利用した移乗介助について』勉強していきます!

特養での主な介助の一つですね!

そうなんです!ぜひ一緒に勉強していきましょう!

 

 

1. 移動と移乗について

介護現場での「移乗」とは、ベッドから車椅子へ、または車椅子からベッド・トイレへの移り変わりを指します。「移動」とは、居室からトイレへ、浴室からリビング等への移動を意味します。

移動と移乗は日常生活において頻繁に必要とされる重要な動作であり、ボディメカニクスを利用しながら、介助者と受ける側双方にとって負担やストレスがないように行うことが大切です。

 

2. そもそも、ボディメカニクスとは?

ボディメカニクスとは、介護される人を最小限の力で支え、動かす介護技術です。人間の筋肉や関節の動きの力学的関係を利用して、効率的に介助を行います。ボディメカニクスを用いることで、介助者だけでなく、介助される人の身体的負担も軽減できます。

 

ボディメカニクスの9つの基本は以下の通りです。

 

①介助者は「支持基底面」を広げる
   支持基底面とは、身体を支える床と接する部分の範囲です。足幅を広げることで立位姿勢の安定性が向上します。

 

② 介助者は重心を低くする
   膝を曲げて腰を落とすことで姿勢が安定し、腰への負担が減ります。

 

③ 介助者と介助される者の身体を近づける
   重心を近づけることで、力が一方向に働き、身体が安定し、力を入れやすくなります。

 

④てこの原理を活用する
   介助される者の肘や膝を支点にして、小さな力で身体を動かします。

 

⑤大きな筋群を使う
   腕や手先だけでなく、足腰の大きな筋肉を使い、負担を分散させます。

 

⑥介助者は身体をねじらない
   身体をねじると不安定になり、腰痛の原因にもなります。

 

⑦水平に移動する
   ベッド上での移動は、身体を横に滑らせることで容易になります。

 

⑧介助される者の身体をコンパクトにする
   身体をコンパクトにまとめると、摩擦が減り、介助がしやすくなります。

 

⑨ベクトルの法則を用いる
   人間は立ち上がる時に前方へ傾き、その後上へ向かって立ち上がります。

 

以上が基本的なボディメカニクスの考え方になります!

 

腰痛予防の記事も以前書きましたのでご覧ください!

 

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3. ボディメカニクスを利用した移乗介助の例

それでは、ボディメカニクスが実際に役立つ場面や具体例を紹介します。

①ベッドから起き上がる介助

ベッドから起き上がる際、要介護者を支援する作業は腰に負担をかけます。まず、介助しやすいようにベッドの高さを調整し、腕を胸の上で交差させて身体を小さくまとめることが良いでしょう。その後、腕を首と膝の下に入れ、お尻を支点にしててこの原理を利用しながら起こすと、腰への負担が軽減されます。

 

②体の向きの変更

体の向きを変える時、仰向けの要介護者の体勢を変える際にもボディメカニクスを活用できます。ベッドから起こす時と同様に、身体を小さくまとめた後にてこの原理を使い、体位変換を行います。この動作は介護の場面で頻繁に行われるので、実践が推奨されます。

 

③立ち上がる際の介助

立ち上がる時、座った姿勢から要介護者を立たせる際、介護者はしっかりと支える必要があります。重心移動を意識し、要介護者の腕を介助者の肩に回し、腰を落として重心を下げた後に立ち上がることで、筋肉全体を使った介助が可能です。立ち上がった後、要介護者の重心線が支持基底面に収まると、姿勢が安定します。

 

④座るときの介助

座る時もボディメカニクスを活かせます。要介護者が座る際には、支持基底面を広く取り、一緒に腰を落としながら座らせることで、安定した体勢変更が可能です。

 

⑤車椅子からベッドへの移乗介助

車いすからベッドへの移乗時は、ベッドを車いすより少し高く調整します。自分の足を前後に開き、前の足を相手の両足の間に入れ、要介護者の腕を肩に回した後、身体を近づけます。足先を車いすに向けて方向転換し、一緒に腰を落としながらゆっくり座ると、安全に移乗できます。

 

これらの動作は介護の場面で頻繁に行われるため、練習を重ねて慣れることが大切です!

 

4. ボディメカニクスの注意事項!

ここでは、ボディメカニクスを行う際の注意点を紹介します。

注意点をしっかりと理解し、実践する際には意識してみましょう。

 

①声掛けをしっかりと行う!

利用者に声をかけながら介助を行うことは重要です。介助作業を行う際には、これから行うことを利用者に伝えることで、不安を解消し、スムーズに介助を開始できます。

また、声掛けによって利用者の意思や意見を尊重し、自立心を促すことができます。コミュニケーションを通じて利用者との絆を深め、質の高い介護サービスを提供しましょう。

日々の介助では、コミュニケーションを取りながら信頼関係を築いていきます。

 

②自分で出来ることを伸ばす!

利用者が自力でできることは、できるだけ自分で行ってもらいましょう。介護が必要な作業は大切ですが、自力でできることを代わりに行ってしまうと、身体機能が低下し、できることが減ってしまいます。

介護者は、適切な支援と指導を行い、利用者が自分で行いたいことや体調管理をすることを促します。バランスの取れた介助で、利用者の自尊心と生活の質を向上させましょう。

身体機能を少しでも維持することで、介護者の負担も軽減されます。ですから、必要以上の介護は避けることをおすすめします。

 

5. まとめ

ボディメカニクスを理解し実践することで、要介護者は無理な姿勢を取らずに介護を受けられます。身体を無理に動かされることがなくなり、体を痛めるリスクも減少します。つまり、介護者と要介護者の両方の身体的負担が軽減されるため、介護職に従事する方にとっては必須のスキルです。

また、ボディメカニクスを使って介助することで、腰を含む身体の負担を減らせます。一部の筋肉に頼るのではなく、全身を使うことで、特定の部位を痛めることが少なくなります。

あわせて、ボディメカニクスは介護者の身体的負担を減らすだけでなく、キャリア継続にも寄与します。身体を痛めて介護職を辞める人が多い中、ボディメカニクスを学ぶことで長期的な安定した就業が可能になります。

心理的負担の軽減にもつながるという研究もあります。ボディメカニクスを用いた適切な介護で、被介護者は安心して介護を受けられます。介護職員・看護師も移動・移乗が容易になり、ストレスが軽減され、気持ちも楽になります。

心身のストレスが減ることで、より良い介護サービスを提供できる余裕が生まれます。このように、心理的負担を減らしながら精神的な利益も得られるため、積極的にボディメカニクスを学ぶことは非常にいいことなのかと思います!