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看護師の役割と業務内容とは!?病院との違いも解説!

皆様こんにちは!ロマです!

こんにちは!ロマ子です!今日は何について勉強していくのかな?

今日は『特養における看護師の役割』についてです!

昨日は加算について勉強しましたからね!

では一緒に勉強していきましょう!

 

1. 特養で働く看護師の役割・仕事内容

特別養護老人ホームの看護師はどのような働き方をするのでしょうか。この記事では、看護師の役割と具体的な業務内容について説明します。

 

・特養で働く看護師の役割とは

特別養護老人ホームでの看護師の主な役割は、入居者の健康管理です。しかし、要介護度が高い入居者が多いため、医療的な対応や看取りの必要が生じることもあります。特養には24時間体制の看護師配置の義務はなく、夜間に看護業務がない施設では、オンコールでの対応が求められることがあります。

 

・病院で働く看護師との違い

病院と特別養護老人ホームの最大の違いは、特別養護老人ホームが利用者の「生活の場」として機能することです。急性期医療が中心の病院とは異なり、看護師は利用者の生活をゆったりと支援する時間があります。

看護師として自分のケアが利用者にどのように影響を与えるかを、長期にわたって間近で見守ることができるのは、特別養護老人ホームでの仕事の特権です。

 

老健で働く看護師との違い

介護老人保健施設老健)と特別養護老人ホーム(特養)の主な違いは、看取りの有無です。リハビリを通じて一定期間内の生活復帰を目指す老健と異なり、自立が困難な方々の生活を支援する特養には入所期間の定めがありません。そのため、特養では利用者の看取りが行われることも珍しくありません。近年では、看取り加算を導入し、看取りケアに注力している特養も増えています。この場合、看護師は看取りを行う職員として、利用者やその家族と協議し、看取り計画を立てるなどの中心的な役割を担います。

 

・主な業務を紹介!

特別養護老人ホームでの看護師の業務には、医療施設での業務と大きく変わることはありません。介護士が介助を行うため、看護師は以下のような業務を担当します。

 

・健康管理

・医師の指示に基づいた医療行為

・服薬準備

・診察介助(医師による診療の補助)

・入退所のサポート

・看護記録

・看取り・ターミナルケア

・オンコール対応

 

・健康管理

医療施設と同じように、入居者の健康状態に変化がないかをチェックします。これには、体調の確認、バイタルサインの測定、薬の服用、点眼薬の投与、その他の巡回処置が含まれます。先にも触れたように、特別養護老人ホームで働く看護師の主な仕事は、この健康管理です。

 

・医師の指示に基づいた医療行為

胃ろう、喀痰吸引、点滴、採血などは医師の指示に基づいて行います。これらは介護職員の対応範囲外であるため、看護師が担当します。これらの医療行為は病院勤務と共通する部分が多いですが、特別養護老人ホームでは、利用者が怪我をした際の応急処置や医師への報告など、特有の医療行為も発生します。

 

・服薬管理

食事の前後に薬の準備と服用状況を確認し、常備薬を含めた服薬記録も行います。通常は、薬を服用する本人がその目的と正しい服用方法を理解する必要がありますが、特別養護老人ホームでは、多くの方が心身の状態でそれが難しいため、看護師による服薬管理の徹底が求められます。

 

・診察介助

定期的な医師の訪問診療に際して、医療施設が併設されている場合は、その診察の補助を行います。具体的には、心拍数の測定時の器具の準備や、体位変更の際の介助などが含まれます。さらに、利用者の体調に異常が見られた場合には、家族に連絡し、病院を受診するべきかどうか、またいつ受診するかを決定することも、看護師の重要な役割です。

 

・入退所のサポート

入退所時には事務作業や利用者への介助を行い、現場の介助スタッフに引き継ぎます。これが特徴的な役割です。また、常備薬の受け取りも含めた業務を担います。

 

・看護記録

その日の体調や出来事を記録します。どのような経過かを判断するため、また他のスタッフと情報を共有するため、医療施設同様に重要な業務です。

 

施設によっては、「看護記録」と「介護記録」を分けているところもあります。前者は利用者の体調やバイタル、施した医療行為を、後者は行った介助・レクリエーションの内容やそれに対する感想を中心に記録するという違いがあります。

 

どちらにしても、看護師として記録を書く際は「医療従事者として書く」ことを忘れないようにしましょう。例えば食事介助に際しては、介護記録が食事時の姿勢や味の感想に着目するのに対し、看護記録はより詳細な食事量や水分量、口腔内の異常の有無などにフォーカスします。

 

・看取り、ターミナルケア

亡くなる瞬間に付き添うケア業務です。特養は、終の棲家として施設内で亡くなることを想定しています。そのため、治療ではなく身体的・精神的苦痛を和らげる処置を行う「緩和ケア」も行います。

 

看取りのケアは大きく3つに分けられます。清拭や口腔ケアなどを通じて利用者の清潔を保つ「身体的ケア」、コミュニケーションを通じて利用者に寄り添う「精神的ケア」、そして「家族へのケア」です。

 

・オンコール対応

特養の看護師はほぼ夜勤はありませんが、その代わりにオンコールがあります。有事の際に現場の介護スタッフへの指示を行い、必要があれば現地に向かいます。介護職には判断できない事態を医師に代わってある程度判断する必要のある業務です。

 

2. 特養看護師の一日のスケジュール

特養で働く看護師の一日のスケジュールの例は以下の通りです。

 

09:00 出勤、入居者の健康状態確認

 

10:00 必要に応じて医療的な処置

 

12:00 服薬準備、食事介助の補助、服薬状況の確認

 

14:00 口腔ケア、巡回

 

15:00 看護記録の入力、必要に応じて医療的な処置

 

17:00 申し送り

 

18:00 退勤

 

上記は、オンコールのないケースです。オンコールの対応がある場合は、その後自宅で待機する必要があります。オンコールの発生頻度は施設にもよりますが平均で月に10回程度です。そのうち電話対応が発生するのは5回未満、現場に行くことも月1回程度に収まることが多いです。

 

またオンコールの対応には、手当が発生するのが一般的になっており、1回あたり1,000円~2,000円ほどが相場となっています。

 

3. 給料事情を紹介

介護施設における、基本賃金はどのようになっているのでしょうか。ここでは各施設ごとの基本賃金(各種手当・賞与・福利厚生費等を含む参考金額を編集部で試算)を紹介します。

 

特別養護老人ホーム           介護老人保健施設              有料老人ホーム    デイサービス

看護師        422,652円           448,962円           427,972円           354,319円

准看護師              382,542円           382,799円           375,933円           326,620円

介護福祉士           376,422円           355,166円           366,673円           312,484円

介護職員              357,169円           341,460円           341,129円           288,351円

出典:厚生労働省「令和2年度介護事業経営実態調査結果」

 

参考:一般社団法人日本経済団体連合会「福利厚生費調査結果報告」

 

上記を見ると、介護スタッフよりも看護師の給料は高い事がわかります。夜勤のある老健や有料老人ホームと比較すると少し低い額にはなりますが、夜勤がない施設形態としては非常に高い給料だと言えるでしょう。

 

4. 特養で働くメリット・デメリット

ここでは特養で働くメリット・デメリットを紹介します。

 

☆メリット

介護施設の中では高い給与水準・福利厚生

既に述べている部分ではありますが、介護施設の中では比較的給与水準が高い施設形態です。夜勤がある施設と比較してしまうと劣る部分はありますが、基本給や他の手当の金額の部分では上回っている部分が多いです。

 

また、福利厚生が充実していることも多く、託児所を設置して子育て世代の方が働きやすいようになっていたり、通勤が不便な方向けに寮を設置している施設もあります。

 

・夜勤がない

特養は夜勤がない施設が多く、オンコールを導入しているところがほとんどです。オンコールの場合も電話での対応が多く、施設に呼び出されて対応するといったことはあまりありません。夜勤を含めたシフト制勤務で体調を崩しやすい人にとっては働きやすい環境ではないでしょうか。

 

・アセスメント能力を高められる

特養は要介護度が高い入居者の方が多く、自分の状態や希望をうまく伝えられないという方も多いです。入居者のわずかな変化を見抜いてケアを行っていくことが重要になってくるので、このような状況下でアセスメント能力を高めていくことができるでしょう。

 

☆デメリット

医療機関と比較して給与が下がる可能性もある

特養では夜勤のない施設が多いです。深夜勤務の手当が発生しないため、手当分の給与は低くなりがちです。もし給与をアップしたいという尺度で職場を探すのであれば、特養よりも夜勤のある老健などの施設での勤務がおすすめです。

 

・処置の能力が鈍ることも

特養では、医療処置の必要性は高いとは言えません。高度な医療処置が求められるようなケースは医療施設に移されることが多く、特養では発生しないため、処置の能力が低下する可能性があります。

 

心理的負担が大きい

特養では、看護師の配置基準は常勤職員が1名以上です。病院などと比較して必要な人員が少ないため、医療処置を単独で行うケースもあります。他の看護師に協力をあまり求められないため、心理的な負担が大きくプレッシャーにつながる可能性があります。

 

5. 特養に向いている人とは?

特養での仕事内容やメリット・デメリットを解説してきました。最後に、特養での勤務が向いている方の特徴を解説します。

 

・利用者ひとり一人とじっくり向き合いたい方

特養は基本的に終身利用向けの施設なので、利用者さんの出入りが少なく、ひとり一人と長い時間をかけて信頼関係を築いていきます。「終の棲家」として利用する人も少なくないので看取りをすることももちろんあります。

 

利用者さんと長期的かつ深く関わって看護を実践したい人には、特養は適した職場といえるでしょう。

 

・看護師としての実務経験がある方

特養で看護師として働く場合、看護師としての実務経験や看護スキル、技術が求められることが多いです。特養は介護施設の中でも医療行為を行う機会が多い施設です。医師が常駐しているわけではないので、医療的な判断は看護師に求められます。

 

基礎疾患を抱える利用者さんもいるので容態が突然悪化するケースも少なからずあります。そういった場面で迅速な判断や対応が必要となるので、ある程度の実務経験が必要となるでしょう。

 

・コミュニケーションを取るのが得意な方

特養には、医師や介護士生活相談員、栄養士などさまざまな職種の方が働いており、より良いケアを提供するためには職種間の連携が大切です。また、利用者さんと信頼関係を築くためにもコミュニケーションが非常に重要となります。

 

「コミュニケーションを取ることが得意」「高齢者とお話するのが好き」という方は特養での勤務が向いているといえるでしょう。

 

ワークライフバランスも重視したい方

特養の場合、看護師は夜勤がない施設が多いです。オンコール対応はありますが電話での対応が多く、施設に出向くことはあまりありません。また、残業も少ないのでワークライフバランスを大事にしたい方に向いています。子育て世代の方でも安心して働くことができるのが特徴です。

 

6. まとめ

特養は、看護師の人員配置が少ないです。ただ、多くの介護スタッフと連携することで業務を円滑に進めることはできます。

 

また、要介護度が高い入居者の健康管理と責任の大きい仕事ではありますが、介護施設の中では比較的給与水準が高く、やりがいも大きい仕事です。夜勤がないことで身体的な負担は少なめですので、看護の経験をしっかりと積んで、規則的な勤務をしていきたいという方にはおすすめの職場です。まずは求人を見て検討してみましょう。