介護キラリ☆ホット

皆様に役立つ介護情報を提供できればうれしいです!

特別養護老人ホーム ショートステイでコロナ発生!?


皆様、初めまして!

 

私は特別養護老人ホームで介護職・生活相談員を15年経験させていただいているものです。東北から上京してきて右も左もわからないまま、介護という世界に身を投じました。まだまだ知識不足の分野も多いですが、皆様に少しでも役立つ情報をお伝えできれば幸いです。

 

さて、本日令和6年1月8日(月)!成人の日で世間は祝日。

そんな中、いそいそと介護請求の準備を進めている中、現場の介護職員から一報。

 

職員A

  「佐藤さん(仮)がコロナウイルス陽性です!!」

 

  「まじか!?」

 

僕が働いている施設では1年以上コロナウイルス陽性者は出ておらず、久しぶりの陽性者です。正直久しぶりすぎてドギマギしてしまいます。

 

佐藤さんは年始からショートステイで利用しており、最初は体調等大きくお変わりなく過ごされておりました。3日前くらいから咳・声枯れが出ており、昨日発熱。本日の申し送りでも朝の時点で37.3℃と微熱が出ている状態でした。

 

僕以外の職員はすごく手際よくゾーニングやらなにやらを実施。僕はというと・・・

 

 

 

 

そうです。慌ててただけです。

気を取り直し、状況の把握に徹します。状態を時系列にまとめ、本人の状況を確認。久しぶりにガウンテクニックを実施したので慎重に。

 

幸いなことに本人は大きく体調崩しておらず、わりかし元気でした。

 

 

 

さあここからが大きな課題です。

施設の立場としては感染症に罹患したショートステイのご利用者様をそのまま施設で対応していくのか。それともご自宅へ帰宅していただくのか。はたまた医療機関への受診をするのかどうか。

 

これはどの施設でも悩ましいところだと思います。

実際僕も悩みます。ええ。すっごく悩みます。

 

 

 

僕が判断するポイントは3つですね。

①潜伏期間を含め、その期間施設でショートステイを利用していたのかどうか。

 

②自宅に帰宅頂いた際、自宅での介護力があるのかどうか。

 

③施設内で隔離対応が出来るご利用者様なのかどうか。

 

この3点が判断基準として僕は決めています。

 

まずは、ポイント①

ショートステイの利用方法にも多種多様なものがありまして、1泊2日の方もいれば、2週間程度利用される方、はたまた1か月利用される方等様々でございます。

その中で、1か月ご利用されている方が数日前から体調を崩し、『コロナウイルス陽性』となった場合は、うちの施設で罹患した可能性が高い為、自宅に帰宅していただくことはせず、施設のショートステイを利用しながらご様子を見て頂くこととしています。ただ、一泊二日や二泊三日の方ですと正直分からないのでご家族にご相談という判断になります。

 

ポイント②

ご自宅に帰宅した後、誰も介護する人がいない、ご家族も体調を崩しているなどの場合は、施設としても帰宅していただくことはできません。なのでなんとか施設内でご様子を見ていきます。

 

ポイント③

そのご利用者様が居室内で生活を維持することが出来るのかどうかがポイントとなります。感染症の対応の重要なポイントとして、他者との接触を限りなくするくなくすることが重要となります。認知症周辺症状で居室での生活が難しい方に関してはご家族とご相談するしかないかなと考えます。

 

以上のポイントが僕の判断基準になりますが、あくまでも働いている会社の理解が必要になります。

 

生活相談員・介護支援専門員として働いている方々であればご理解いただける部分だとは思いますが、実際、看護・介護の現場の職員としては帰宅していただきたいと願っています。ですのでものすごくご意見を頂きます(笑)

 

そこにいかに耐えるか。いや、耐えるかというか信念をもってやっていけるかが大切かなと思います。

 

正直、帰っていただくことが施設としては最善なのかもしれません。しかし、ご利用者様ご家族様ともに生活環境やご事情もあるのでなかなかその選択肢だけでは対応しかねることも多々あります。なので悩ましい部分ではありますが、僕は3つのポイントを重視して判断します。

 

ただ、会社の理解もないと難しい部分もあるのでなかなかね・・・。

 

とりあえず色々と話しましたが、今回の佐藤(仮)様は帰宅していただきました。

介護力もあり、ご家族のご理解もいただけた為。

 

佐藤(仮)様からは「迷惑かけちゃってごめんね」とお話しいただき、こちらこそ申し訳ない気持ちに。

 

もっと皆様が良い生活が出来るよう良い施設にしていきたいと感じております!!